2025年9月22日 | コラム
横浜市港南区の三共住販株式会社です。
2024年春ごろに、X(旧Twitter)で「風呂キャンセル界隈」という言葉が大きな話題になり、特にZ世代の間で共感を呼びました。これは、「疲れた」「面倒くさい」「忙しくて時間がない」などの理由で、入浴やシャワーを意図的に避ける人や行動を意味するインターネットスラングです。
この風呂キャンセル界隈という言葉、賃貸経営をするうえでは一時的に流行したインターネットスラングで済ませていると、入居率に影響を与えかねません。
過去記事で、「SUUMOのランキング結果で、3点ユニットバスは不人気で、バス・トイレ別が希望されていること。空室率改善に繋げる3点ユニットバスのリフォーム方法。」をご紹介しました。しかし、世代によってはまた違った観点があるということで、改めて賃貸物件でのバスリフォームについてお伝えします。
お風呂を取り扱っている設備機器メーカーのLIXILでも2022年と2024年に調査を行っています。
LIXILの2022年の調査結果全文はこちら
LIXILの2024年の調査結果全文はこちら
この調査は幅広い年齢層を対象に実施しているのがポイントです。調査結果から分かることは、Z世代がメインで使うSNSだから風呂キャンセル界隈という言葉が生まれたのではなく、本質的にどんな世代でも「お風呂に入るのが面倒」と感じるものだということです。
風呂キャンセル界隈が話題になった後、2024年12月には日経MJの調査で「浴槽までキャンセル界隈」という記事が公開されました。内容としては、「消費者の23%が日常的に浴槽を使わず、15%が浴槽はなくても構わない」と考えていることが分かったとされていました。
これ以上は元記事が有料記事のため記載できませんが、「浴槽に入るのが面倒だし、準備するのも面倒」なので、「シャワーのみで浴槽に入らない」という人がそれなりの比率いるようです。
LIXILの調査結果からも、日常的に浴槽を使わない人が4人に1人いても驚きはありません。しかし、浴槽がなくても構わない人が15%というのは衝撃的な数字ではないでしょうか。
しばしばZ世代が重視するものとして、コスパ(コストパフォーマンス)とタイパ(タイムパフォーマンス)の2つが取り上げられます。このように書くと、「分かってないな、コスパに代わる価値観がタイパなんだよ」と言われてしまうかもしれませんが、コスパも重視しているのは間違いないでしょう。
そして3つ目のパフォーマンス。
これが浴槽までキャンセル界隈と関連してきますが、スペパ(スペースパフォーマンス)です。
浴槽がなくても構わない人にとっては、浴槽があることでスペースがムダになっているわけです。そうであれば、浴槽を無くして部屋や収納の空間にして、限られた空間を効率的に使いたいと考えるのは自然とも言えます。
冒頭でご紹介した3点ユニットバスの記事では、バス・トイレ別であることが賃貸物件を探すときの希望条件となる人が多く、3点ユニットバスだとSUUMOなどで物件検索をするときに、条件指定で検索対象から外れてしまうので、空室率を改善したい場合に3点ユニットバス以外にリフォームすることを検討しましょう、という内容を記載していました。
当社では、「浴槽を無くしてシャワーとトイレに分離するリフォーム方法」を推奨するとしていましたが、まさに浴槽までキャンセル界隈の人たちにとってもピッタリのリフォーム方法になります。
このリフォーム方法は、浴槽を無くしたうえで、間仕切りを入れてシャワーとトイレを分離するものになります。住宅情報サイトに「バス・トイレ別で掲載できる」、「浴槽を無くして分離することでシャワーもトイレもすっきり広々使える」、「風呂キャンセル界隈や浴槽までキャンセル界隈にもアピールできる」ので、本当におススメです。
以下の画像は、3点ユニットバスから浴槽を無くしてシャワーとトイレに分離したリフォームのビフォーアフターになります。


また、浴室とトイレを完全に分けているのに「空室率が高い」、「募集から入居が決まるまでが長い」といった場合は、物件のターゲット層を一度確認してみましょう。もしZ世代であれば、浴槽までキャンセル界隈の人にとってはスペパが悪いと思われているかもしれません。
間取りの変更を伴うため工事費用が高くなってしまいますが、上記のようなシャワールームとトイレにするリフォームを行い、浴槽を無くすことでスペパを良くするのが効果的な対策となりえます。
お風呂キャンセル界隈から始まるスペパを重視するZ世代での話題性を中心に、浴室リフォームが空室率改善につながるとお伝えしてきました。しかしZ世代に限らず、コロナ禍以降の生活様式の変化で、1Kやワンルーム暮らしの在宅勤務が多い人も、より快適な生活空間の実現の1つとしてスペースの有効活用を重視するようになってきています。
そのため、スペパを重視したリフォームをすることで、Z世代を中心とした若年層だけでなく、在宅勤務の多い層への訴求力アップにつながります。しかし重要なのは、地域特性や物件ターゲットをきちんと見極めることです。
また、一過性のブームに過ぎないと流さないことも重要です。インフレ・物価高が続き、手取りが増えない閉塞感が漂う日本では、世代間で価値観の違いが明確になってきています。今の若い人たちがどのような価値観を持っているのか、その価値観に合致するサービスの在り方はなにかといったことを柔軟に考えないといけない時代になっていると感じています。
浴室のリフォームをご検討の物件オーナー様・管理会社様は、お気軽にご相談ください。ご相談は無料です。