2024年8月27日 | コラム
今回は、知り合いの不動産会社さんが実際に経験した話をしようと思います。
どこの業界にもいるものですが、不動産業界にも悪徳業者がいるので、特に「今現在、遠隔地の物件のオーナーをされている方」や「不動産投資に興味がある方」は、不動産経営で悪徳業者に騙されないように参考にしてもらえたらと思います!
この話を聞いたのは、もうかれこれ20数年前になります。
私も会社を設立して間もない頃で、「本当にそんなことをする不動産会社があるんだ・・・」と、不動産業界の闇を感じたのを、今でも鮮明に覚えています。そのくらい、私には衝撃的な話だったんです。
どんな話だったかというと、、、
(以降、知り合いの不動産会社さんをA社、悪徳不動産会社をB社としますね)
A社はB社が管理する横浜市内のアパートを買い取ることになりました。
そこで、アパートの引き渡し日までに、入居者さんに退去いただくためにB社と協力して、立ち退き作業をしていました。
入居者都合による退去ではないため、物件オーナーさんから入居者さんに立ち退き料を支払う必要があり、物件オーナーさんに立ち退き費用の話をしようとしたところ、B社から衝撃の告白がありました!
「実は、一部屋はアパートの所有者さんに内緒で入居させているんで、立ち退き費用はうちが支払うから。」
まさか???と思いましたが、内緒で入居させているということは、当然、賃料はB社の収入となっていました。
これ、不動産業界では、いわゆる「闇部屋」と呼ばれているものです。
私もこの話を聞くまで、まさか本当にやっている会社があるなんて思いもしなかったです。実際に取引をして関わってしまったA社の担当者は、ビックリするだけでなく、かなりショックを受けたそうです。それはそうですよね。
その後、A社はB社が行っていた不正を告発したそうです。
この話を聞いて、物件のオーナーさんは気づかなかったのかな?と思いましたが、、、
遠隔地オーナーさん(物件は横浜市内で、お住まいは本州以外の都市とかなり遠い)だったので、B社がそれをいいことに、気付かれないように不正をしたということですね。本当に酷い。。。
オーナーさんも信頼して管理を任せた会社に、まさか不正を働かれるなんて思いもしないですから、不正に気付くのは難しいですよね。実際、当時、B社はたくさんの物件を管理していたので、オーナーさんも信頼できると思って契約したと思いますし。
不正にあって損をしないためにも、管理会社を選ぶときは、残念ながら「悪徳業者はいる」前提で慎重に選ぶ必要があります。
でも、いくら慎重に選んで契約したとしても、契約段階では見抜けないこともあると思います。このケースのように内緒で入居させて、定期報告でも入居者がいないことになっていれば、なかなか不正に気付くことはできません。
そこで物件オーナーさんには、可能な限り定期的に現地に行って物件の状況を確認することをおススメします。現地訪問したら、空室状況や設備の劣化、修繕が必要な箇所、共用部分の掃除状況、ゴミの捨て方など、できることをチェックしましょう。
オーナーが現地を訪問することで、不正が発覚するリスクが高まるので、それだけで不正行為の抑止力となります。管理会社もより丁寧に物件管理を行うようになるメリットも期待できます。
この記事を参考にして、不動産経営でイヤな思いをしたり、不利益を被ることがないようになれば嬉しいです!