東京都や神奈川県でも注意が必要!築古戸建ての給湯器凍結

2025年1月20日 |  コラム

横浜市港南区の三共住販株式会社です。

当社がある横浜市をはじめとする神奈川県や東京都では、冬場に水道管や給湯器が凍結することはないと思われがちです。たしかに北海道や東北、北陸地方などの寒冷地と違って、凍結する可能性は低いです。しかし、気温が0℃を下回ると凍結する可能性があるので、神奈川県や東京都でも1月や2月の寒い時期は、凍結する可能性はゼロではありません。

とは言え、基本的には凍結する可能性は低いです。

可能性があるのは、築古の戸建てです。

本記事では次の内容をお伝えしますので、築古の戸建てに住んでいる方は、参考にしていただけると嬉しいです。

  • 凍結リスクが高い築古戸建てとは?
  • 給湯器が凍結する場合の兆候
  • 給湯器が凍結したときの対処法
  • 凍結しないための対策

給湯器凍結リスクが高い築古戸建て

神奈川県や東京都で給湯器が凍結する可能性があるのは築古の戸建てと書きましたが、もちろん、すべての築古戸建てで給湯器の凍結リスクが高いわけではありません。

次のような築古の戸建ては、給湯器本体内部や給湯器につながる給水管が凍結するリスクが高くなります。

1.設置している給湯器が古い

基本的にはコレです。建物の築年数が古いだけでなく、設置している給湯器も古い場合です。

給湯器メーカーによると、ガス給湯器の標準使用期間は10年となっています。しかし、故障や不具合がなければ、交換せずに古い給湯器を使いつづける方もいると思います。その場合、給湯器が古いため、凍結防止ヒーターや自動ポンプ運転装置など、近年の給湯器に標準装備されている凍結防止機能がついていない可能性があります。

また、凍結防止機能がついている給湯器でも、長年使いつづけていることでヒーターや制御基板が経年劣化して、正常に機能しない可能性があります。

2.給湯器や配管の保温材が経年劣化している

給湯器が古いことに関連していますが、給湯器や配管に使われている保温材が経年劣化している可能性があります。保温材は、給湯器や配管に巻くことで外気の寒さから守り、内部の水が凍結するのを防ぎます。保温材が経年劣化することで、保温効果が低下してしまいます。

3.設置環境が外気温の影響を受けやすい

戸建ての場合、屋外の壁に給湯器を設置していることが多いです。そのため、外気温の影響を受けやすくなります。また、周囲に遮蔽物がなく風が直接当たる場所や北側の日陰になりやすい場所に設置されていると、凍結リスクが高まります。

給湯器が凍結するかもしれない兆候

給湯器や配管の凍結はいきなり起こることもありますが、凍結リスクが高まっている場合、いくつかの兆候が現れることがあります。

1.冬場に給湯器が不調になる

気温が下がる冬場になると、「気温が低い夜間や早朝に蛇口をひねってもお湯が出るまでに時間がかかる」、「給湯器の凍結防止機能があっても正常に機能せずお湯がまったく出ない」といった不具合が起こりやすくなります。

2.給湯器本体や配管の劣化が目立つ

給湯器や配管を目視しないと分かりませんが、「配管に巻いている保温材に破けたり、剥がれたりしている箇所がある」、「給湯器本体や配管に錆が広がっている」、「配管に亀裂やひびが入っている」など、給湯器や配管に経年劣化が目立つようになります。

3.給湯器の作動音が変化する

「給湯器が一部凍結した配管に無理に水を流そうとすることでモーターやポンプに負荷がかかり、異常に大きな作動音がする」、「通常時では聞こえないような振動音や金属音といった異音が聞こえる」など、給湯器から聞こえる作動音に変化が出ます。

給湯器が凍結したときの対処法

外気温が低くなり、その後、蛇口をひねってもお湯も水も出ない場合は給湯器が凍結している可能性があります。もし凍結してしまったら、次の手順を行ってください。

1.給湯器のリモコンをOFFにする

台所と浴室にある給湯器のリモコンの運転をOFFにしてください。給湯器の電源をOFFではないので、誤って給湯器の電源コンセントを抜かないようにしてください。

2.蛇口を開ける

台所や浴室など、お湯が出る蛇口を少しだけ開けてください。

3.ガス栓を閉めて給水元栓を回す

給湯器本体にあるガス栓を閉めて、その後、給水元栓を回してください。

給水元栓を回して水が出れば問題ありません。

給水元栓を回しても水が出ない場合は、配管以外の凍結が考えられるため、給水元栓を元の状態に戻して、凍結が自然に解凍されるのを待ってください。外気温が上昇すれば、自然に凍結が解消されます。

給水元栓が回らない場合は、元栓そのものが凍結している可能性があります。給水元栓のまわりにタオルを巻いて、ガス管や電源プラグにお湯がかからないように注意して、ぬるま湯をかけてください。給水元栓が回るようになったら、水で濡れた部分を拭き取って、蛇口から水が流れることを確認します。

4. 水漏れの有無を確認する

給湯器の凍結が解消されたら、水が出るようになったら、給湯器や配管から水漏れしていないか確認してください。

水漏れがある場合は、漏電を引き起こす可能性があります。すぐに給水元栓を閉じて、業者に修理を依頼しましょう。

築古戸建てで給湯器の凍結を防止する方法

「冷え込みが予想される夜間に、蛇口を少し開けて水をチョロチョロ流すことで配管内の水を循環させて凍結を防ぐ」、「市販の凍結防止テープや配管用断熱材を使用し、給湯器の給水・給湯管の接続部や露出した配管をカバーする」、「極寒の予報がある場合は、給湯器と配管内の水を抜く「水抜き作業」を行う」など、一般的な給湯器凍結防止策はあります。

しかし、神奈川県や東京都といった寒冷地域ではないこと、あくまで築古戸建ての給湯器の凍結防止ですので、正直、一過性の対策では意味がないと思います。

1.最近の給湯器に交換する

築古の戸建てで給湯器や配管が凍結する一番の原因は給湯器が古いことに起因するので、やはり新しい給湯器に交換することが一番の凍結防止策となります。

凍結防止機能がついていない給湯器からついている給湯器に交換すれば、それだけで凍結のリスクは一気に下がります。経年劣化で正常に機能しなくなっている場合も、凍結防止機能が機能することで凍結リスクが一気に下がります。

最近の給湯器は、昔の給湯器と比べてエネルギー効率が向上しているので、光熱費の削減にも繋がります。凍結防止と共に一石二鳥です。

2.業者に点検・修理を依頼する

ヒーターや制御基板、保温材などが経年劣化している場合は、業者に点検してもらって修理することで凍結を防止できます。しかし、給湯器が古い場合、メーカーによりますが給湯器の部品の保有期間は製造終了から10年間となっているため、交換したい部品が交換できない可能性があります。

給湯器本体を10年以上使用している場合、標準使用期間を超えるため、安全安心に使うために給湯器を交換する方がおススメとなります。

さいごに

今回は、築古戸建ての給湯器の凍結についてお伝えしました。

温暖化の影響もあり、真冬でも氷点下にまで冷え込むことが神奈川県や東京都では減ってきているので、凍結なんて想像することもないかもしれませんが、それでも雪が降るほど冷え込む日もありますし、やはり給湯器の凍結リスクは考えておくに越したことはありません。

最近の給湯器に交換することで、自動凍結防止機能が付いていたり、エネルギー効率が向上して光熱費が削減できると凍結防止方法のところで書きました。それ以外にも、不完全燃焼を防止したり、配管破損のリスクを最小限に抑える設計になっていたり、安全性が向上しています。また、温度ムラが少なかったり、温度設定を細かく調整できたりと快適性も向上しています。

経年劣化した給湯器は凍結だけでなく、故障のリスクも高まるため、早めの交換でトラブルを未然に防いで、安全・安心に、そして快適に経済的にお過ごしいただけると良いと思います。

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