旧耐震の戸建ては売る?住む?耐震と水回りで決める判断基準

2026年3月24日 |  コラム

地震で家屋が倒壊したというニュースを見聞きするたび、「自分の家は大丈夫だろうか」と、ふと不安がよぎることはありませんか?

特に、昭和56年以前の古い基準で建てられた「旧耐震」の戸建てにお住まいの方は、

「数百万円かけて耐震補強して住み続けるのと住み替えるとどちらがよいか?」
「売却するなら家はそのままでいいのか、更地にしたほうがよいのか?」
「耐震の問題だけでなく、床下の給排水管まで老朽化が進んでいたらどうするのがよいか?」

などのお悩みをお持ちの方も多いのではないでしょうか。

実際、旧耐震の家は、耐震性の問題だけでなく、水まわりなどの生活インフラの老朽化の状況や不動産としての資産価値の評価など、何を基準にどう判断すればよいのか分からないというケースも少なくありません。

この記事では、旧耐震の戸建てを持っている方に向けて、住み続ける・必要な部分だけ手を入れる・売却する・土地として考えるといった選択肢を、分かりやすく整理していきます。

この記事を読むことで、次のようなことが分かります。

  • 旧耐震の戸建てとはどのような家を指すのか
  • 旧耐震の戸建てで悩みやすいポイントは何か
  • 住み続ける・直す・売る・建て替えるといった主な選択肢
  • 耐震性だけでなく、給排水管などのインフラも含めて考えるべき理由
  • どのようなケースで早めに相談した方がよいのか

旧耐震の戸建てとは?

旧耐震の戸建てとは、昭和56年5月31日以前の耐震基準で建てられた住宅のことを指します。昭和56年6月1日に建築基準法の耐震基準が見直され、それ以降は、現在の「新耐震基準」に基づいた考え方で建物が建てられるようになりました。

そのため、一般的には、昭和56年5月31日以前の基準で建てられた住宅を「旧耐震」、昭和56年6月1日以降の基準で建てられた住宅を「新耐震」と呼ぶことが多いです。

旧耐震の戸建てと聞くと、かなり古い家という印象を持たれるかもしれませんが、実際には、こうした住宅は今でも珍しいものではありません。特に、古くから住宅地として形成されてきたエリアでは、建て替えられずに残っているケースもあります。

また、注意したいのは、古い戸建ての問題は、単に「築年数が古い」ということだけではないという点です。旧耐震の住宅は、地震に対する考え方が今とは異なる時代に建てられているため、今後も住み続けるのか、必要な部分に手を入れるのか、あるいは売却や建て替えも含めて考えるのかを、早めに整理しておいた方が判断しやすくなります。

耐震性だけではない旧耐震の戸建ての悩み

旧耐震の戸建てというと、まず気になるのは耐震性ではないでしょうか。

ただ、実際に古い戸建てをどうするか考える場面では、耐震性だけを見て判断できるとは限りません

たとえば、建物そのものの構造に不安があったとしても、それだけで「住み続けるべきではない」と決まるわけではありません。一方で、構造面だけを見て「まだ何とかなる」と感じたとしても、給排水管などの水まわりのインフラが古くなっていれば、今後思わぬ費用がかかることもあります。

古い戸建てでは、こうした問題が一つだけではなく、いくつか重なっていることが少なくありません。耐震性に不安があるうえに、キッチンや浴室、トイレなどの設備も古く、さらに給排水管まで古いなると、「この家にこれからお金をかけるべきなのか」が分からなくなりやすいです。

また、住み続ける場合と、売却する場合でも、見るべきポイントは変わってきます

住み続けるのであれば、今後の暮らしに支障が出ないか、どこまで手を入れる必要があるかを考える必要があります。一方で、売却を考えるのであれば、そのまま売るのがよいのか、ある程度手を入れた方がよいのか、あるいは更地にして売る方がよいのかなどを考えた上で判断する必要があります。

このように、旧耐震の戸建ては、単に「耐震性が心配な家」というだけではありません。建物の構造面と、給排水管などの生活インフラの状態の両方を見ながら、今後の選択肢を考えていく必要がある家ともいえます。

旧耐震の戸建てで考えられる主な選択肢

旧耐震の戸建ては、建物の状態や立地、今後その家に住む予定があるかどうかによって、考え方は変わってくるため、まずは、どのような選択肢があるのかを整理することが大切です。

主な選択肢としては、次のようなものがあります。

1.現状を把握したうえで住み続ける

今すぐ大きく方向を変えるのではなく、まずは建物や水まわりの状態を確認しながら、そのまま住み続けるという考え方です。現時点で大きな不具合がなく、立地や住み慣れた環境に魅力がある場合には、この選択肢が現実的なこともあります。

2.必要な部分だけ手を入れながら住み続ける

家全体に大きく手を入れるのではなく、傷みが気になる部分や、生活に影響が出やすい部分から順に対応していく方法です。たとえば、水まわり設備や給排水管の状態を見ながら、必要な範囲で補修や交換を行い、無理のない形で住み続けるという考え方です。

3.耐震改修や建物の見直しをして住み続ける

今後も長く住み続ける予定がある場合には、耐震性を含めて建物全体を見直すことが選択肢になることもあります。ただし、どこまで手を入れるべきかは、建物の状態だけでなく、今後どれくらい住む予定なのか、他の部分にもどれだけ費用がかかりそうかによって判断が変わります。

4.建て替えを検討する

建物の老朽化が進んでいたり、構造面だけでなく設備やインフラの古さも重なっていたりする場合には、建て替えを視野に入れた方がよいケースもあります。今後もその場所に住み続けたい気持ちが強い場合には、有力な選択肢の一つです。

5.現況のまま売却する

今後住む予定がない場合や、大きな費用をかけてまで維持するか迷う場合には、現況のまま売却するという考え方もあります。旧耐震の戸建ては、買主から建物の状態を慎重に見られることもありますが、立地や土地条件によっては検討されるケースがあります。

6.解体して土地として売る

建物の老朽化が進んでいて、今後使い続けるイメージが持ちにくい場合には、家を解体して土地として売却する方法もあります。建物に価値を見込むというより、土地の利用価値を重視する考え方です。

このように、旧耐震の戸建てにはいくつかの選択肢があるため、最初から一つに決めつけるのではなく、住み続ける・手を入れる・売る・土地として考えるといった可能性を一度整理したうえで、今の状況に合った方向性を考えていくことが大切です。

土地としてどう活かすか考えた方がよい場合

旧耐震の戸建てについて考えるとき、「まだ家として使えるかどうか」という視点で見ていくことは大切です。ただ、建物の状態によっては、建物を活かすことを前提にするより、土地として考えた方がよい場合もあります。

たとえば、耐震性に不安があるだけでなく、給排水管などの水まわりインフラも古くなっていて、今後さらに修繕費がかかりそうな場合です。

このようなケースでは、部分的に手を入れながら使い続けるより、建物に大きな価値を見込まず、土地としてどう活かすかを考えた方が、判断がしやすいこともあります。

また、今後その家に住む予定がない場合も、建物を残す前提で考える必要性は薄くなります。相続した家で自分では住まない、空き家のままになりそう、売却を視野に入れているといった場合には、建物の使い道よりも、土地として見たときにどう考えるべきかが重要になってきます。

もちろん、古い家だからすべて土地として考えるべき、というわけではありません。

立地や建物の状態によっては、そのまま売却できることもありますし、必要な部分に手を入れながら使い続けられるケースもあります。

ただ、建物の構造面とインフラ面の両方に不安があり、今後の住む予定もはっきりしていない場合には、無理に「この家をどう残すか」考えるより、土地として見たときに、どのような選択肢があるかまで視野に入れた方が、現実的な判断につながりやすくなります

早めに相談した方が判断しやすい場合

「まだ何も決まっていないから、もう少し様子を見よう」と思っているうちに、判断が後回しになってしまうことも少なくありません。

ただ、迷っている段階だからこそ、一度整理しておいた方がよいケースもあります。特に、次のような場合は、早めに専門家に相談することをお薦めします。

相続した家で、自分では住む予定がない

相続した実家が旧耐震だった場合、そのまま残しておくべきか、売却を考えるべきか、判断に迷いやすいものです。今は使う予定がなくても、空き家のまま時間がたつと、建物の傷みが進むこともあります。

住み続けるか、売るかまだ決まっていない

「いずれは売るかもしれないけれど、今すぐではない」「住めなくはないけれど、今後お金がかかりそうで不安」このように方向性が定まっていない場合は、建物やインフラの状態を踏まえて整理しておいた方が、次の判断がしやすくなります。

耐震性だけでなく、水まわりの古さも気になっている

旧耐震の戸建てでは、構造面だけでなく、給排水管などの水まわりのインフラも年数相応に古くなっていることがあります。給排水管は床下で普段目にすることがないため、今後どこに費用がかかりそうかも含めて考えたい場合は、早めに全体を見ておいた方が安心です。

手を入れて使うべきか、土地として考えるべきか迷っている

建物にどこまで手を入れる価値があるのかは、見た目の古さだけでは分かりません。住み続ける前提で考えるのか、将来的な売却や土地活用も視野に入れるのかによって、考え方は大きく変わります。

空き家のままになりそう、またはすでに空き家になっている

今後住む人がいないまま家を持ち続ける場合、建物の傷みが進むだけでなく、管理の負担も出てきます。「今すぐ何かするつもりはない」という段階でも、選択肢だけは早めに整理しておいた方が動きやすくなります。

このように、旧耐震の戸建ては、問題がはっきり起きてから考えるより、どうするか迷っている段階で整理しておく方が、結果的に判断しやすくなることがあります。

まとめ

旧耐震の戸建ては、単に「古い家」というだけで判断できるものではありません。

住み続けるのか、必要な部分だけ手を入れるのか、売却するのか、あるいは土地として考えるのかによって、見るべきポイントは変わってきます。

また、気になりやすいのは耐震性ですが、実際にはそれだけで判断できるとは限りません。

給排水管などの水まわりインフラも含めて見ていかないと、今後どこに費用がかかりそうか、どこまで手を入れる価値があるのかが分かりにくいからです。

そのため、旧耐震の戸建てについて迷ったときは、「この家をどう残すか」だけでなく、今後も住む予定があるのか、必要な部分だけ直して使えるのか、土地として考えた方がよい状態なのかまで含めて整理していくことが大切です。

特に、相続した家で自分では住まない場合や、空き家になりそうな場合、耐震性とあわせて水まわりの古さも気になっている場合には、早めに全体を整理しておくことで、選択肢を持ちやすくなります。

当社は、不動産売買に加えて、リフォームおよび水まわり工事も行っていますので、

「住み続けるために建物をリフォームするのが良いのか」「耐震性など安全面を考慮して建替えするのが良いのか」「売却をする場合は建物を解体して更地にする方が良いのか」「建物を解体して一部を売却、残った土地に建物を建てるのが良いか」「安全に利用するために給排水管は交換した方が良いのか」

などの判断を、建物の状態やお客様のご希望を踏まえて最適なご提案をさせていただきます。

また、不動産、建設、水まわりに関する免許や資格を保有し、各種リフォームや水まわり工事を自社施工で行っていることから、リフォームや解体の費用、屋根や壁にアスベストが含まれる場合の処分費用、給排水管の交換や新規の引き込み費用などを、中間マージン無しの適正価格でお見積りが可能です。

旧耐震の戸建てをお持ちで、どのようにすれば良いかお悩みの場合は、お気軽にご相談ください。今の状況を整理するところから一緒に考えていければと思います。ご相談は無料です。

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