床がフカフカになったトイレの床・壁の修繕工事

2025年5月20日 |  リフォーム事例

横浜市港南区の三共住販株式会社です。

今回は、横浜市保土ヶ谷区の管理会社様からご依頼いただきました、アパートの一室のトイレの壁・床の張り替え、ウォシュレットの交換事例をご紹介します。

ご依頼内容

入居者様から管理会社様に、「トイレの床(フローリング)がフカフカになっていて、トイレから水漏れしているのではないか?」というお問合わせがあったとのことで、水漏れの確認と解消のご依頼をいただきました。

トイレの水漏れ確認の結果

さっそく現地にお伺いして確認してみると、たしかにトイレの床がフカフカしています。

そこでトイレ本体を確認してみましたが、古くはなっていたものの陶器が割れたりヒビが入ったりということはなく、水漏れはしていませんでした

トイレの水漏れの原因を7つの箇所別に解説した記事がありますので、参考にあわせてお読みください。

では、なにが原因で水漏れのように床がフカフカになってしまったのか?

原因は、尿の飛び跳ね(尿はね)やこぼれが長期間にわたって蓄積したことです。実は、確認でトイレに入ったときにかなり臭い(カビ臭やアンモニア臭)がしたのですが、尿がフローリングに染み込んで、カビが発生していたからです。

尿は飛び跳ねや便座からの伝い漏れなどで、少しずつ床に飛び散ることがあります。そして、フローリングの場合、板と板の継ぎ目や隙間から尿が入り込み、黒ずみや腐食、カビが発生します。その結果、床がフカフカ、ふわふわした感触になります。

トイレの床フカフカ解消

原因はなんであれ、トイレの床がフカフカになっているので対応が必要です。

主な工事の内容は次のとおりです。

  • 床材をフローリングからCF(クッションフロア)に変更
  • 床の下地材の合板を張替え
  • 床の下地材の根太を補強または新規打ち直し
  • 壁紙を張替え
  • 壁の石膏ボードを張替え
  • 石膏ボードの下地木材を補強または新規打ち直し

フローリングからCFに変更

フローリングは、水分を吸収しやすいため、変色・腐食しやすくなります。また、臭いが残りやすく、染み込んでしまうと消臭が困難になります。一方、クッションフロアは、防水性が高いため基本的には染み込みません。長期間放置すると隙間から下地に染み込む可能性はありますが、臭いは残りにくいです。

そのため、フローリングからメンテナンス性に優れるクッションフロアに変更しました。

床の下地材の補修

トイレの床がフカフカする状態になっている場合、床の下地材が腐食、劣化しています。

そのため、合板は張替え、根太は状態を確認して必要な部分を補強または新規で打ち直しをしました。

壁の下地材の補修

壁の床に近い部分も床と同様に腐食、劣化してフカフカしています。

そのため、石膏ボードの張替えだけでなく、下地の木材の状態を確認して必要な部分を補強または打ち直しをしました。

臭いの除去

尿のアンモニアの臭いは染み込むと簡単には取れません

床は尿が染み込んでフカフカしている状態のため、そもそも合板の張替えや根太の打ち直しが必要でしたので、工事することで臭いを除去できます。

問題は壁の方です。今回のように長期間に渡って尿跳ね、こぼれが放置されている場合、壁紙の張替えだけでは臭いが残ります。壁紙の下に石膏ボードがありますが、石膏ボードは臭いを吸収しやすいため、染み込んでしまうと臭いが取れないため交換が必要です。

トイレのフカフカになった床・壁の工事内容

1)トイレ(便器)の取り外し

まず、トイレを取り外します。

トイレを取り外すときは、各種パッキン(タンクと便座をつなぐ密結パッキン、給水管と便器をつなぐ給水パッキンなど)は必ず交換します。また、今回のトイレは壁排水でしたので、トイレから壁に排水する排水管も交換します。

壁排水

パッキンはゴムのため経年劣化してひび割れして水漏れの原因になります。トイレを取り外すときにパッキンは一緒に外れたり、外さざるを得なくなるのですが、一度外したパッキンは変形・汚れ・劣化などの理由で再使用すると水漏れにつながる可能性があります。

そのため、トイレを取り外すときは、必ず各種パッキンは交換しています

2)既存仕上げ材の撤去

床は既存のフローリングを外し、下地の合板を撤去します。

壁は壁紙(クロス)を剥がし、石膏ボードを撤去します。

3)下地の補修・交換

床は根太の腐食している部分や強度が不足している部分を、補強または新規打ち直しをします。その上に、合板を全面張替えします。

壁は下地木材の腐食している部分を補強または交換し、石膏ボードを張替えます。

4)仕上げ材の施工

床にクッションフロアを、壁に壁紙を貼ります。

5)トイレの再設置

取り外したトイレを設置し、通水確認をして完了です。

トレイの床・壁の工事を終えて

賃貸物件の場合、通常の使用で発生する劣化によるものであれば、貸主負担で修繕工事を行います。しかし今回は、通常の使用を超えた、入居者の過失・不注意による汚れや破損になります。このまま放置しておくと、管理会社様としても階下に影響が出る可能性があり、建物としてもマイナスになるため、借主である入居者様負担で修繕工事を行いました。

賃貸だからと言って乱雑に使用すると、通常の使用で発生する劣化による汚れや破損と認められず、修繕工事費を負担しなければいけなくなる可能性があります。予期せぬ出費にならないためにも、持ち家の気持ちで綺麗に大切に使うようにしていただくと良いと思います。

なにより、トイレが綺麗だと入居者様自身も気持ちよく使えますし。

トイレの床材がフカフカする前に、「変色している」「黒ずんでいる」「アンモニア臭がキツイ」などに気付きましたら、早めに対応することをおススメします。

トイレなどの水まわりで、水漏れなどでお困りごとがあれば、お気軽にご相談ください。

ページトップへ