飲食店厨房シンク下給水管からの水漏れ補修工事

2024年12月7日 |  水まわり工事事例

横浜市港南区の三共住販株式会社です。

今回は、横浜市南区の管理会社様からご依頼いただいた、飲食店の給水管からの水漏れを補修した事例をご紹介します。

給水管からの水漏れ補修の依頼内容

厨房の蛇口をひねっても水量が少なく、水に勢いがないということで管理会社様に連絡があり、修理の依頼がありました。飲食店の厨房ですので、食材や調理器具を洗うなど、大量の水を使用します。水量が少なく、水の出が弱くなってしまうと影響が甚大ですので、すぐに現場に伺いました。

給水管の水漏れ箇所と原因

蛇口をひねっても水量が少ない、水の出が弱いということから、給水管のどこかで水漏れしていると考えられます。水漏れ箇所を特定し、原因を踏まえた補修をすることが大切になります。

水漏れ箇所

厨房の給水管を確認すると、コンクリートの土間の下を通って、厨房のシンクの下で土間から立ち上げて、水栓まで配管しています。その土間から立ち上がっている部分で、給水管に穴が開いて水が漏れていました。穴が小さく水の線が細いため写真では確認できませんが、下の写真の赤で囲った部分から水漏れしていました。

水漏れした鉄管
水漏れした鉄管

水漏れ原因

既設の給水管は鉄管でした。水漏れしている立ち上がり部分は錆びていて、小さな穴が開いていました。鉄は、空気中の酸素と水分に触れると酸化して酸化鉄、つまり錆が発生します。そして、錆は鉄よりも体積が大きいため、錆が広がるにつれて鉄の組織が破壊され、最終的に穴が開いてしまいます。

飲食店の厨房は、水と油が大量に出ます。コンクリートは水に強いため、床の油汚れも水を流して洗えるので掃除がしやすく、衛生面でも優れています。そのため、厨房の床はコンクリートになっていることが多いです。

給水管がコンクリートの土間から立ち上がって水栓に繋がるまでの部分は露出しているので、床を掃除するときの水がかかっていたのが錆の原因と考えられます。また、埋設しているコンクリートの土間から立ち上がる、水が流れる方向が変わる部分のため、応力が集中しやすく鉄管がダメージを受けていたのも影響したと考えられます。

下の写真の給水管の奥にある横に配管されているのは、使用していないガス管で給水管と同じく錆で腐食しているように見えます。

錆で腐食した古いガス管
錆で腐食した古いガス管

下の写真の赤で囲った部分が引き直したガス管で、今はそちらのガス管を使用していることを考えると、そもそも鉄管自体がかなり古く、経年劣化していることも原因と考えられます。

使用中のフレキのガス管

給水管の水漏れ補修工事内容

上記のとおり、鉄管が錆びて穴が開いたことで水漏れをしていましたので、鉄管から塩ビ管に交換することにしました。塩ビはプラスチックの一種で金属ではないため錆びないからです。また、塩ビは水に対して強い耐腐食性があるため、床を水洗いすることで濡れたり、湿気が多い環境でも錆びずに寿命が長くなるという特徴があるためです。

シンクの下のコンクリートの土間から立ち上がる部分から水栓までの露出している給水管を塩ビ管に交換するには、鉄管のつなぎ目部分を見つけて、そこから塩ビ管にする必要があります。そのためには、コンクリートの土間を斫らなければなりません。また、交換のための作業スペースを確保するためシンクを動かす必要がありますが、シンクを固定するアングルがコンクリート土間に埋め込まれていたため、そこも斫る必要がありました。

ここで重要なのは、場所が飲食店であることです。

コンクリートを斫ったときに厨房の設備に粉塵が飛び散らないように作業する必要があります。他に飛び散らないようビニールシートで覆ったり、水を撒きながら斫るなどで対応しました。

コンクリートを斫った箇所
コンクリートを斫った箇所

鉄管のつなぎ目部分のところが見つかりましたので、下の写真の黄色で囲った部分から塩ビ管に交換しました。

塩ビ管に交換その1
塩ビ管に交換その1
塩ビ管に交換その2
塩ビ管に交換その2

蛇口に繋がっているところも塩ビ管に交換しました。

塩ビ管に交換その3
塩ビ管に交換その3

確認した箇所以外にも水漏れをしている箇所があれば対応が必要になるので、塩ビ管への交換が完了後、水道メーターを確認します。メーターが回っていないので、他に水漏れ箇所がなく、水漏れが解消していることが確認できました。

水漏れが解消したことが確認できたので、斫った部分にコンクリートを埋め戻して工事完了です。

斫った部分を埋め戻し
斫った部分を埋め戻し

飲食店の給水管の水漏れ補修を終えて

今回は飲食店の厨房の給水管からの水漏れ補修ということで、オーナー様とも休業日に工事の打ち合わせをして進めていきました。

コンクリートを斫ったときに出る粉塵対策や斫ったあとのコンクリートの埋め戻しは、飲食店の厨房ということで、より慎重な作業が求められました。粉塵対策は工事内容で触れましたが、埋め戻したコンクリートについては、固まらないうちに床掃除で水を流してしまうと、コンクリートがひび割れたり、強度が低下したり、剥がれたりすることになるため工事日程の調整をしっかりしました。

給水管からの水漏れ補修工事と言っても、工事をする場所や配管の状況などによって、スケジュールや工事内容が変わってきます。お客様が納得して工事を進められるよう、お客様に分かりやすく説明することを大切にしています。

飲食店などの店舗様の水まわりの工事も承っています。相談は無料ですので、お気軽にご相談ください。

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